Apache OpenOffice BASIC プログラミングガイド

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この章では、Apache OpenOffice Basic を使用したプログラミングについて説明します。なお本ガイドの読者には、プログラミング言語に関する基本知識があることを想定しています。また、Apache OpenOffice Basic プログラムを開発する際に参考となる各種のサンプルコードも紹介します。

このガイドでは、Apache OpenOffice 管理に関する情報を次の章に分けています。最初の 3 つの章では、Apache OpenOffice Basic について紹介します。

これらの章では Apache OpenOffice Basic の概要を説明しています。Apache OpenOffice Basic プログラムを記述する場合は、必ず目を通しておく必要があります。これ以降の章は、各 Apache OpenOffice API の個別の説明です。必要に応じて目を通すようにしてください。

Apache OpenOffice Basic について

Apache OpenOffice Basic のプログラミング言語は、Apache OpenOffice 専用に開発されたもので、Office パッケージとの親和性に優れています。

その名前が示すように、Apache OpenOffice Basic もいわゆる Basic プログラミング言語の一種です。そのため、過去に Basic 言語を使用した経験があり、特に Microsoft 社の Visual Basic や Visual Basic for Applications (VBA) によるプログラミングが行えるのであれば、すぐにApache OpenOffice Basic をマスターできるはずです。Apache OpenOffice Basic には、Visual Basic と共通する部分が多くあります。

Apache OpenOffice Basic のプログラミング言語を構成する要素は、大きく分けて次の 4 つに分類できます。

  • Apache OpenOffice Basic プログラミング用の言語: 変数宣言、ループ、関数などの基本言語構成を定義します。
  • 実行時ライブラリ: Apache OpenOffice の基本的な機能を提供するもので、たとえば数字、文字列、日付、ファイルなどの編集がこれに該当します。
  • Apache OpenOffice API (Application Programming Interface): Apache OpenOffice ドキュメントへのアクセスを許可し、ドキュメントの作成、変更、および印刷を許可します。
  • ダイアログエディタ: ダイアログウィンドウを定義するためのもので、必要なコントロールの配置や、イベントハンドラの割り当てなどを行います。
Documentation note.png Apache OpenOffice Basic と VBA の互換性については、Apache OpenOffice Basic のプログラミング言語だけでなく、実行時ライブラリも関係します。また Apache OpenOffice API およびダイアログエディタは、VBA と互換性が ありません (これらのインターフェースまでも共通化すると、Apache OpenOffice に用意された多くの機能が使用不可能となるためです)。

Apache OpenOffice Basic の対象ユーザー

Apache OpenOffice Basic を用いたアプリケーションは、Apache OpenOffice が備えている標準的な機能では対応できない操作を実行する場合に使用されます。たとえば Apache OpenOffice Basic を使うことで、ルーチンで実行するタスクを自動操作したり、データベースサーバーなど他のプログラムへのリンクを作成したり、また複雑な処理をスクリプトに記述し、ボタンをクリックするだけで実行させることもできます。

Apache OpenOffice Basic を使えば Apache OpenOffice の全機能にアクセスできるだけでなく、各種の関数を利用した操作、およびドキュメントの種類の変更や、ダイアログウィンドウをユーザー定義することもできます。

Apache OpenOffice Basic の使用

Apache OpenOffice Basic は、すべての Apache OpenOffice プログラムから実行が可能で、特別なサポートプログラムなどを追加する必要はありません。また標準インストールを行なった場合でも、Basic マクロの作成に必要となる次の Apache OpenOffice Basic 用コンポーネントがすべてインストールされます。

  • 統合開発環境 (integrated development environment: IDE): マクロの入力およびテストを行うためのエディタとして機能します。
  • インタプリタ: Apache OpenOffice Basic マクロの実行に必要です。
  • 各種の Apache OpenOffice アプリケーションに対するインターフェース: Office ドキュメントに直接アクセスする際に必要となります。

詳細情報

このマニュアルで説明する Apache OpenOffice API コンポーネントは、Apache OpenOffice Basic のプログラマに必要とされる情報の重要度に応じて選択してあります。また、多くのコンポーネントでは、インターフェース機能の一部のみが説明されています。詳細については、『API reference』を参照してください。

Apache OpenOffice API については、『デベロッパ向けガイド』により詳しい説明がありますが、これらは基本的に Java および C++ でのプログラミングを念頭に記述されています。ただし、Apache OpenOffice Basic にある程度習熟していれば、Apache OpenOffice Basic および Apache OpenOffice でのプログラミングで役立つ情報を『デベロッパ向けガイド』から入手できます。

Apache OpenOffice Basic ではなく、Java または C++ を使用して直接プログラミングを行う場合は、このマニュアルの代わりに『Apache OpenOffice デベロッパ向けガイド』を参照してください。ただし、Java または C++ による Apache OpenOffice プログラミングは、Apache OpenOffice Basic よりもさらに複雑なプログラミングを必要とします。

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